定年退職後の目標について

前回の記事では、60歳で定年退職を選んだ背景について書かせていただきました。

今回はその続きとして、退職後にやりたいと思っている2つのことについて、もう少し具体的にお話ししたいと思います。


大学入試への挑戦

自分は高卒です。

高校時代は、定期テスト前日の一夜漬け以外、ほとんど勉強をしたことがありませんでした。高3になると赤点も結構取っていたほどで、勉強とはまったく無縁の高校生活を送っていました。

そんな自分でしたが、38歳になってから独学でプログラミングを始め、その後さまざまな資格取得にも挑戦し続けてきました。
勉強を続けるうちに、自分なりの学び方が少しずつ分かってきまして、普通の方の数倍の速さで資格を取得できるようになっていく中で、「自分は意外と勉強が得意だったのかもしれない」ということに気が付きました。

この能力が、果たしてどこまで通用するのか。
それを大学入試という新たなステージで試してみたい ― これが、退職後にやりたいことの一つ目です。

目標は、最低でも早慶の理工学部、本命は東京科学大学か京都大学です。

自分が調べた範囲では、これまで日本のトップ3大学(東大・京大・一橋)に高齢者かつ一般入試で合格された方は、東大2名・京大1名のみのようです。一橋は確認できていないのですが、見つかった合格者の方々は皆さん50代かつ文系で、しかも難関大学を卒業されている経歴をお持ちの方ばかりでした。
そして、自分が調べた限りでは、高齢者で理系のトップ3大学に合格された方は、これまでいらっしゃらないようです。
難関大学の理系科目では高い処理速度が求められるのですが、その能力は高齢になると顕著に低下するためだと思われます。

なぜそこまで言えるのかというと、高齢者のトップ3大学への入学は極めて珍しいことのようで、もし事例があれば普通にメディアで取り上げられるレベルだからです。

そこに、高卒で60歳を越えた自分が挑むわけですから、もし達成できれば、おそらく極めて珍しい例になるのかもしれません。

なお、トップ3と申し上げながら東大を目標にしていないのは、東大入試は高齢者が失っていく処理速度などの能力を、極めて高いレベルで要求するためです。冷静に勝算を見積もったうえでの選択になります。

大卒の方とは違い、自分の場合はほぼ0からのスタートになります。それでも、毎年受験はしようと思っています。
ただし、最終目標である京大・東京科学大学につきましては、5年、最大でも6年での合格を見据えています。

もちろん、この目標は普通に考えれば現実離れしたものに映ると思います。高校時代まったく勉強してこなかった高卒の人間が、60歳を越えてから日本のトップ大学の理工学部を目指すというのは、客観的に見れば「無謀」の一言で片付けられても仕方のない話です。
ですので、本命の大学につきましては、1年目・2年目の模試や本番の成績を踏まえて、改めて考え直す可能性があります。
最低ラインの早慶理工学部という目標は変えるつもりはありませんが、本命の方は、自分の現在地を客観的に見ながら、その都度現実的な調整をしていきたいと思っています。

自分にどこまでできるかは、正直なところ分かりません。それでも、人生最大の挑戦として、本気で取り組んでいきたいと思っています。


ジストニアからの復帰

もう一つの目標は、病気からの復帰です。

自分は元自衛官で、現役時代は心身ともに鍛え抜いてきた自負がありました。
55歳の時点でも、通常のトレーニングメニューはこのような内容でした。

  • 10kmランを3分55秒/kmペース(レースではもう少し速く走れていました)
  • 1kmインターバルを3分30秒で6〜7本
  • 体重60kg未満で、ベンチプレス100kg × 4レップス × 3セット
  • 40kgの重りを付けた懸垂を6レップス × 3セット

30代のプロアスリートでも、持久力とパワーをここまで両立できる方は珍しいかと思います。それを55歳で維持できていたわけですので、体力的にはトップ0.1%未満に入っていたと思います。

(下半身の種目を実施していなかったのは、ランニングトレーニングの弊害になると考えていたためです。自衛隊では多くの部隊で毎年競技会が実施されまして、そのために年間を通してトレーニングしていました。なお、現役時代の最大挙上重量は、体重56kg前後でベンチプレス120kg、スクワット150kg、デッドリフト170kgです。)

しかし、年齢とともに回復力は確実に落ちていました。
高負荷のトレーニングを続けられるだけの体力と根性があったことが、皮肉にも裏目に出てしまい、完全にオーバートレーニングの状態に陥りました。
それでもトレーニングを続けてしまった結果、ジストニアという非常に厄介な病気を発症してしまいました。

当初はどの病院に行っても原因不明と言われ続けまして、病名にすらたどり着けない状態が続きました。
発症から4年が経ち、ChatGPTのおかげでようやく病名が判明したという有様です。

ジストニアは脳の病気で、自分の意志とは無関係に筋肉が緊張(収縮)してしまう神経症候群です。
自分の場合、足を前に出すと腹筋が異常に収縮してしまい、上体が前に折れ曲がった状態になります。そのまま歩いたり走ったりしようとすると、大腿四頭筋に異常な疲労が生じてしまい、普通に歩けない、まともに走れないという状況に陥ってしまいます。

ジストニアの治療は非常に難しく、安静にしていれば治るというものではありません。
特に自分が患っているジストニアは、ジストニアの中でもかなり特殊なものです。
一般的なジストニアの自然寛解率は10%程度と言われており、また時間の経過とともに治る可能性も低くなっていくとのことです。
そのため、発症から5年が経過しており、しかも特殊なジストニアを患っている自分が自然寛解する可能性は、限りなく0に近いと言えます。

東京でもこの治療に対応できる病院は非常に少なく、小平にある国立精神・神経医療研究センター(NCNP)は、その数少ない病院の一つです。
退職後は東村山に移住し、NCNP病院に通院する予定でいます。
完治はかなり難しいと聞いていますが、脳には可塑性があるとのことですので、元の状態に戻る可能性もゼロではないはずです。
いつかまた全力で走れる日を夢見て、治療に取り組んでいきたいと思っています。


おわりに

以上の2つが、これからの自分が取り組んでいきたいことです。

どちらも一朝一夕に成し遂げられるものではなく、何年もかけて少しずつ進めていくことになるかと思います。
このブログでは、その過程で経験したこと、考えたこと、感じたことを記録していければと考えています。

うまくいくこともあれば、つまずくことも多いかと思います。
そうした日々の積み重ねを、少しでも誠実に綴っていければと思います。

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